ヒトツキでは、今年初めてになりますので、おけましておめでとうございます。
今年は寅年、十干十二支では壬寅(みずのえとら)、60年に一度の年回りだそうです。壬は妊に通じ、新たなものを育む準備であり、寅は、草木が芽吹く、春の始まりを意味しますので、今までのことがリセットされ、新たなスタートの年と捉えることが出来ます。コロナをリセットし、コロナで失われた経済を立て直し、また、いままでの制度と日常の在り方について様々な角度から精査し、検討してまいります。
さて、改めて今一度、昨年のことを振り返りますと、八潮市長選挙・市議会議員の選挙があり、さらに衆議院議員の選挙もあり、まさに「選挙year」でありました。皆様方には大変お世話になりました。感謝申し上げます。
私は、起業支援や産業育成の政策を考えるために、時々、企業会計の本を読んでいます。その企業会計の中に「のれん」という言葉があります。これは企業の保有する無形固定資産というとわかりにくいのですが、要するに、その企業の技術力や固有のノウハウ、ブランド力などで、企業価値とも言い換えられます。
この「のれん」には、特許・意匠・商標のように、一般的に公表すると価値になるものもありますが、企業秘密とされる部分も含まれます。企業秘密の例をあげますと「鉄をX度の熱で焼き上げると、とても硬く、良い色となる」ということをある企業がノウハウとして持っているとします。このX度のXを公表してしまうと誰でも硬くてよい色の鉄を加工できるようになってしまいます。このノウハウを公表しては、企業価値が失われてしまいます。
一方、製薬会社では、今、どのような薬を研究・開発しているかを積極的に公表することで、企業価値を高めることをしています。それにより、応援してくれる人たちを集め、資金を募ります。企業価値を高めていくには、どこまでを公表するか、マネジメントすることが重要です。大きな流れとしては、近年、「のれん」を公表していくことが求められる時代になってきています。
ところで、私たち政治家はどうでしょうか? 私たちは、選挙で市民の皆様から信任を賜り、仕事をさせていただいています。選挙の時に公約を示し、皆様とお約束をし、その約束を成功させるため、4年という時間をいただき、達成を目指します。引き続き、信任を賜るには、日頃より皆様方と信頼関係を築きながら、政策を多くの方にご賛同いただくことが重要かと認識しております。この信任を得るというのは、まさに無形の価値であり、企業会計で言うところの「のれん」にあたるのかなと思われます。